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魔法薬か、作るには専門の知識と上級魔法を使えるものでなければ作れない代物だぞ。魔法薬師になるのはかなり難しいからオレもあまり会ったことはない。オレも作れないしな。
「じゃあ、とりあえずあの男達をここに連れて来ないとね」
フェリシアさんはそう言うと魔法便を取り出した。魔法便ていうのは、魔術具の一種で手紙みたいなもんだ。一つ違うのは届けたい場所に勝手に飛んで行ってくれるとこだな。
しばらくして、マリーと男二人が、やって来た。武装を解かれてもはや抵抗の意思はないようだ。
「マリー、ごくろうさん」
「いえ」
「よし、さっそくその魔法薬を使おうか」
フェリシアさんがそう言うと、アルフィナは紫色の丸い粒を取り出した。それを三人の口に飲ませる。
「忘却薬は三時間ほどで効いてきます」
「そうかい、マリー馬車の手配は?」
「はい、すでにしてありますが」
「マリー、悪いけどこの三人組をどこか遠くの方に運んで来てくれないかい?」
「了解しました」
マリーはそう言うと、扉を開けた。フェリシアさんが焦れったそうに言う。
「ほら!男達が何ボサッと突っ立ってんだい?さっさと運びな」
オレ達は言われるがままに、男達を運び馬車に乗せた。
「マリー、誰かついて行かなくていいのか?」
オレが言うとマリーは笑顔で答える。
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