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「大丈夫です。この方達を降ろす時は蹴飛ばしますから」
「あ、そう……」
こういう時は笑えばいいのか?とりあえずオレは笑みを浮かべてマリーを見送った。
オレ達は中に入り、話の続きをする。
「次は、あんた達二人をどうするかだね」
フェリシアさんの言葉にカリムは眉をつり上げる。
「あなたの方で保護して下さるのでは?」
「そうしてあげたいけどね。あたしは、毎日この町にいるわけじゃないんだ。そこで推薦したいのが……」
フェリシアさんはオレを見る。みんなの視線がオレに集まった。
「まさか、こいつに?」
「ああ、そうだよ」
カリムは納得いかないようだ。
「こんな奴のところが安全なはずが無い。フェリシア殿、こちらの事情はあなたも知っているはずだ。ふざけている場合ではありません」
フェリシアさんは真面目な顔で言う。
「生意気言ってんじゃないよ!あんた、セイルの実力を知らないで何言ってんだい。何ならやってみるかい?」
何でフェリシアさんが怒ってるんだよ。カリムはフェリシアさんの迫力に押されたがまだ納得はしなかった。
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