繁盛への第一歩

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エルフは主に二つに分けられる。一つは魔力の扱いに長けたホワイトエルフ。そして、褐色の肌に黒髪が特徴の武闘派のダークエルフ。エルフ族はこの二つから成立っている。 「アルフィナです」 アルフィナはホワイトエルフだ。オレより少し年下だろうか?端正な顔立ちだがどこか見覚えがあるな。髪を後ろで結び華やかな雰囲気がある。 「さて、あんた達が何者なのか説明してもらおうか?得体の知れない奴等を置いとくわけにはいかないんでね」 「悪いがそれは出来ない」 「いえ、カリム。説明しましょう。それが礼儀です」 オレはネールを近くに呼び、話を聞いてもらうことにした。 「わたし達はエルフの里、エルファイナから来ました。エルファイナでは、10年に一回王を決める儀式があります。わたしの母は前回の儀式で力を示して王になりました。今年はその儀式の年なのですが、わたしを人質に母を王の座から消そうとする動きがあると情報がありました。わたしの身を案じた母は里から一時的にわたしを離し、儀式が終わるまでの間隔離する方法を取ったんです」
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