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貴族はあてにならないな。こうなったらやっぱり自分の力で何とかするか。
オレは自分の手に神経を集中させる。だんだん手が熱くなってきた、魔力が集まってる証拠だ。
「契約に従い力を貸せ。サラマンドラ!」
オレが叫ぶとどこからともなく炎が現れ、形を作り炎をまとったトカゲの姿になった。
「やあ、ご主人。久しぶりだね。四年ぶりかな?」
「そうだっけか?まあ、お前も元気で何よりだ。早速頼みがあるんだがいいか?」
「何なりと」
「ガレージ伯爵の屋敷を探して欲しい。出来るか?」
「なんだそんなことかい。ボクは探索はあまり好きじゃ無いんだけどな」
サラマンドラはぶつぶつ言いながらも呪文を唱え小さな火を召喚した。
「この火について行けばたどり着けるよ。じゃあね、ご主人。今度はボクの火力を活かせる場面で呼んで欲しいな」
サラマンドラはそう言うとポンと音をたて消えてしまった。
オレはサラマンドラの火を追いかけガレージ伯爵の屋敷に向かった。
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