貴族の勝手

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「ああ、イル達は実際は休みなんだ。別にいいぜ、体は大事にしないとな」 「ありがと、セイルお兄ちゃん」 「どういたしまして、ウィルも今日は休め、いいな?」 「えー?オレは休まなくても平気だぜ」 「いいから休め、働き詰めだと体がもたないからな。お前達はまだ子供なんだ、今まで生きる事に必死で、ゆとりが無かったから休み方が分からないかもしれないがな」 「分かったよ、でも何すれば良いんだ?休みってどう過ごせばいいか本当に分かんないぞ?」 「まあ、気分転換に散歩にでも行ってこいよ。町並みをゆっくり歩くのも面白いし、公園なんかもある。歩いていれば何か夢中になれるものに出会えるかもしれないしな。ということでカリム」 「何か?」 「こいつらを散歩に連れて行ってくれ」 「何故?」 「何故?今の会話の流れで分かるだろう?」 「そうじゃない。何故オレがついて行かねばならない?」
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