貴族の勝手

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「不満か?」 「理由を説明してもらおうか」 「なら丁寧に教えてやる、まず店主であるオレが店を離れるわけにはいかないだろ?」 「ああ」 「ネールも接客には必要だし、金銭管理も任してあるから無理だ。店を閉めるにはまだ時間があるからな、客が来ないとも限らない」 「なるほど」 「そしてアルフィナはお前も承知の通りだ。女子供だけでは危険過ぎる、何かあった時に守れないからな」 「まあ、そうだな……」 「ウィル達だけ行くのも心配だ。この町には奴隷商人みたいな裏の仕事に精通しているやつもいる。だがカリム、お前のその強面はそういった奴等を牽制できるし、何かあっても対処できるだろ?まあ、息抜きだと思ってウィル達に付き合ってくれ」 オレの言葉にアルフィナも続く。 「カリム、イルちゃん達をよろしくお願いしますね」
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