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「まあ、それはそうですけど」
「魔法書にも書いてあるし、アルビナも言っていたが魔法は生きている、相性があっても不思議じゃないさ」
「母はなんて言ってましたか?」
「アルビナか?確か……、見聞が広がった、魔法の真理に近付けたとか言って喜んでいたな」
「ふふ、そうですか。確かにエルフには無い考え方ですからね」
「やっぱり相性とか言わない方がいいか?エルフも知らないオレが勝手に考えた事だし」
「いえ、良いと思います。その考えは大切にして下さい」
オレは笑い、アルフィナも笑顔になる。オレは席を立ち背伸びをした。アルフィナはオレが読んでいた魔法書を読んでいる。
「そろそろ日が暮れるな」
町は夕日に照らされ、だんだん暗くなっていく。
「ウィル達遅いな」
ネールも心配そうだ。
「オレちょっと探して来る、ネール、店番頼むよ」
「分かりました、お気をつけて」
「セイルさんわたしも」
「アルフィナはダメだ。自分の立場を自覚しろ、ウィル達は多分、道に迷っただけだ。心配するな」
アルフィナは行きたそうな顔をしていたが、納得し店に残った。オレは店を出ようとすると、扉が開き鎧を身に着けた兵士が入って来た。
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