偶然、それは必然

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晴れ渡った空に、澄んだ空気。 綺麗な青空の下で気分るんるんのあたしは辺りの景色を眺めながら並木道を歩いていた。 高校の入学式を控えた今日、いつもより早めに学校へ向かう。 せっかくのこの恵まれた天気なんだから、余裕を持って! それに・・この街に一昨日引っ越してきたあたしにとっては、何もかもが新鮮すぎる。 目を瞑ると聞こえてきそうな小鳥の囀り、木々の匂い、 そして・・ 好奇心のままに進めていた足を止めて辺りを見渡すと、木、草、花・・それだけ。 こ、これって・・ ど、どこだろ・・ あたし、後ろから来たよね・・? いや、右から? 辺りを見回すも、景色があまりに似過ぎて、それに夢中になっていたあたしは自分がどこから来たのかを覚えていない。 えっ・・ これってもしかして・・? 「あたし・・迷っちゃった・・っ?」 焦りだすのをとりあえず抑えてその場をきょろきょろするけど・・人影がまるでない。 ここはとりあえずまっすぐ進んで誰かに道を聞くしかないかな・・?
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