第一章 夢

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朝の気持ちいい光が、窓から差し込み、一人の少女がベッドから起き上がった。 「…久しぶりね…この夢を見たのは…」 少女の名は、リリア・ラクティア。 髪はピンクのロングで、綺麗なストレート。 瞳は透き通ったエメラルドグリーン。 顔立ちは整い、気品溢れる顔だ。 彼女はアーリア国を治める王女である。 「…今日も平和に一日が終わりますように…」 リリアは窓の外を眺めながら、呟くと、ベッドから下り、着替え始めた。 「王女様、失礼致します。」 「なんですか?」 ドアが開き、一人の女性が王室へと入って来た。 「先程物見に行っていた兵が戻り、その報告にと、その兵をお連れ致しました。」 「…よろしい、通して下さい。」 「はっ!!」 リリアは着替えを終え、女性にその兵を迎え入れるように言った。 兵は一礼して王室へと入って来た。 「失礼致します。」 「あら、シュラではありませんか。」 リリアは入って来た兵を見て驚いたが、すぐに嬉しそうに笑った。 しかし、シュラは表情も変えずに淡々と、話始めた。 「お久し振りです。 テスラ国への物見の報告に来ました。 総督のエル・ローレン様には既に報告済みです。」 シュラは赤髪で、瞳も赤く、腰には刀身1.2m程ある剣を差している。 総督とは、国軍の指揮をとる軍のトップの人である。 「…いきなり仕事の話ですか… 久しぶりなのですから、少しお話でも…」 「しません。 私は報告をしに来ただけです。」 シュラはリリアの提案を一蹴して、物見の報告を始めた。
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