第一章 夢

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「わかりました。 とりあえず報告を聞きましょう。」 リリアは椅子に腰掛け、シュラにも椅子に座るように促した。 「…まず、テスラ国は軍備の増強及びに兵の補充を行っております。 我がアーリア国の軍力を100とするならば、テスラ国の軍力は今現在の時点で90です。」 「成る程、まだ私達の方が軍力では上回っておりますね。」 リリアはしばらく俯いたまま黙りこんでいた。 「…シュラ、あなたは私達も軍力の増強をした方がいいと思いますか?」 「…それは私個人の意見を聞きたいのですか?」 「えぇ。」 シュラはため息をついて、淡々と話し自分の意見を話す。 「軍備の増強はするべきであると思います。 軍備に差があれば圧倒的に不利ですからね。 次に兵力ですが、無闇に国民を徴兵をするのは良い案であるとは思えません。 いきなり兵を集めても烏合の衆となり、足手まといになるだけです。」 シュラは間を置かずに、一気に自分の考えを述べた。
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