第三章 模擬戦

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シュラが広場に着くと、ティエラは数人の子供達と何かをしていた。 シュラはとりあえず様子を見ようと思い、広場の真ん中にある噴水の縁石に腰を下ろして、ティエラ達を眺めていた。 どうやらティエラは子供達に勉強を教えているようで、子供達は一生懸命ティエラの話を聞き、ノートか何かに書き写していた。 しばらくすると、ティエラがシュラに気付き、駆け寄って来た。 「シュラ、何してるの?」 「いや、前の約束を済まそうと思って…」 シュラがそう言うとティエラの顔がパァッと明るくなり、シュラの手を引き子供達の前まで連れて来た。 「はぁぃ、皆さん!! この人は昨日の軍人パレードで模擬戦をしていたシュラ・ローレンスさんですよ。」 ティエラが子供達に説明すると、子供達が尊敬の眼差しをシュラに向けた。
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