第三章 模擬戦

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「はい。」 「ありがとう。」 シュラの向かいに、ティエラが腰を下ろすと、ティエラが口を開く。 「…あの子達はね。 戦争で両親を無くした子供達なの。 今は孤児院で生活してて、何か力になりたくて、ああして週に一度だけど授業をしてるの。」 「子供達が使っていた道具とかはどうしてるんだ?」 「あれは私が働いたお金で買ってるのよ。」 この時シュラは本気でティエラを凄いと思った。 「…今日のアレンって男の子…軍人になるって頑張ってるの。」 「だからあんな質問を…」 「えぇ、私は子供達に軍人にならないで平和に暮らして欲しいの。」 「そりゃぁ無理だな。」 「!!??」 シュラが振り返ると、窓枠にシークがいた。「キャァ…!!?」 「貴様!!」 シュラはティエラの口を押さえ、瞬時に剣を抜き、戦闘態勢をとる。 「そんなに威嚇すんなよ。 戦いに来たんじゃないんだ。」 シークはヒラヒラと両手を振って、武器を持っていない事をアピールするが、シュラはそれでも警戒を解かない。
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