第三章 模擬戦

18/23
前へ
/320ページ
次へ
「まぁいい。その状態で聞け。 俺は戦いは好きだが戦争は嫌いだ。」 「…だからなんだ?」 多少矛盾していたが、そこは気にしない事にした。 「それで、俺は勝手に色々調査してたんだ。 そうすると、色んなもんが見えてきた。 一つだけ警告しておく。 国の上層部には気を付けな。 それだけだ。 んじゃ!!」 「待て!!何故それを俺に言う!?」 「あぁ、前に戦った時にお前さんからは邪悪な感じがしなかったからな。 ただそれだけだ。」 シークはニカッと笑うと窓枠から消えた。 シュラは急いで窓の外を探すが、シークは既にどこにもいなかった。 「…シュラ?あの人って昨日の…」 「あぁ、ソウラス国の軍人だ。」 シュラは剣を収め、座った。 「追わなくていいの?」 「…意味が無い。 追うにしても、もう逃げられた。」 「そう…」 ティエラも座り、シュラをチラチラ見る。 「…何か言いたい事があるなら言え。」 「じゃあ遠慮無く。 毎週この日に授業やるんだけど、来れる時に来てくれない?」 「…暇ならな。」 シュラはお茶を飲み干し、立ち上がった。
/320ページ

最初のコメントを投稿しよう!

592人が本棚に入れています
本棚に追加