第三章 模擬戦

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シュラ達は焚き火の周りで座りながら煖を取っている。 「…なぁ…」 「どうした?」 シュラはロイに話し掛けたはいいが、今日の昼間の出来事を言うか言うまいか、悩んでしまう。 「なんか言いたい事があるんじゃないのか?」 「…いや、何でもない。」 シュラはやはりシークの事は口外しまいと決め、黙り込んだ。 ロイは気になったが、問い詰めるような事はしなかった。 シエルはうとうととしているので、シュラの話しは全く聞こえていない。 (…上層部って…何処からの上層部からもわからない… それに奴は敵国の兵だ。 奴の言った事を鵜呑みにしていいのか? …だが奴は…悪い奴じゃない…そんな気がする…) 「なぁ…ロイ…」 「今度はなんだ?」 「…強い奴と戦うのは好きだけど、戦争は嫌い…ってどう思う?」 「どうしたんだいきなり?」 ロイはシュラから突拍子も無い事を聞かれ驚いた。 「別にいいんだ。 ただの考え事だ。」 シュラは馬鹿馬鹿しいと自嘲して、手を左右に振った。
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