第三章 模擬戦

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「…それは、分からなくは無いかもな…」 突然ロイが真剣な顔になる。 「強い奴とは戦いたい。 それは自分の強さを確かめたい。強さを高めたい。自己を磨きたいって事。 戦争は嫌い。 これは、関係の無い弱い者達が巻き込まれる。 それが嫌いだって事かもな。」 シュラはロイの言葉に聞き入り、返事をするのを忘れた。 「…それを誰にも聞かずに、自分で出した考えならそいつは、悪い奴じゃないな。」 ロイは腕を組み、目を閉じて、首を縦に何度か振る。 (…やはりシークは… だがまだ…確証が無い…昼間の事は誰にも言わないようにしよう…) シュラはそう決め込み、ロイにお礼を言った。 「…そろそろか…」 ロイは立ち上がり、シエルを優しく起こす。 周りの兵達も、続々と立ち上がり、準備を始める。 シュラも立ち上がり、出兵を始めた。
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