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ミーンミーンとせわしなく蝉が鳴いている事から今が夏だと痛感させられる。
「暑い!やっぱ帰ろうぜ?」
そして休むことを知らない太陽によって熱せられたアスファルトが、俺のやる気と体力を根こそぎ奪っていく。
「何言ってんのよ?早く行くわよ」
よって帰ろと意見を述べた俺だったが、それは太陽同様に俺の気持ちを知らない幼なじみの緒方 凛(オガタ リン)によって、正面からぶった切られた。
コイツは……まったくもって凛なんて名前が似合わない女だよ。
「それに教室は冷房がきいてて涼しいはずよ」
その凛が後ろで何か言っていたようだが、俺は帰れないと分かったので歩くことに集中して学校を目指した。
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