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「ちょっと吐きなさいよ!」
しかしすぐ我に返った凛は俺の首を絞めて揺らす。
「ふっ……もう食っちまった」
そう言っても凛が一向に力を緩める気配はない。
……むしろ更に力が入っているような。
ちょっと待って。これ、マジだ。いやいやいやいや……俺、死んじゃうって!
抵抗しようとするが既に脳に必要な酸素が欠乏し、俺はそのまま意識を手放した。
そして最後に見たのは凛の悪魔のような微笑みと、赤ん坊の可愛らしい大爆笑の声だけ……。
え?
大爆笑??
「笑っ……た?」
それは俺を死の淵から蘇らせてくれた。
「おい凛、見てみろよ」
俺が復活した事に舌打ちをしながらも凛は俺の言葉通りに雄太を見る。
「可愛いなぁ~~~」
凛から離れ雄太に近付いて俺はその笑顔を間近に見る。
そして雄太を抱き上げて凛に見せると、凛もニコニコして頷いていた。
これなんて新婚生活?
って密かに思って照れくさくなったのは内緒だ。
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