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「じゃあ……また明日ね」
結局そのままの何だか恥ずかしい状態で俺たちは駅に辿り着いた。
早く帰ろ。何だか変に疲れた。
いつもと違う凛に変に気を使った事により疲れたので、俺は凛を最後まで見送らずに帰ろうとした。
「雄介」
そんな俺の背中越しに不意に凛の声が聞こえてきた。
おいおい、待てよ。電車に乗る直前に男の名前呼ぶって……ドラマとかによくある別れを惜しむ恋人同士のキスシーンですか!?
はぁ~……よし、息は臭くない。
「な、何だよ?」
いたって平常心、いやちょっとクールすぎるんじゃないかってぐらいの雰囲気で俺は振り向いた。
しかしそんな俺の右手を凛が両手で握ってくるもんだから、俺の平常心なんか一瞬で弾け飛んじまった。
そして心無しか顔も近付いてるもんだから、もう心臓が張り裂けそうで……俺は目を瞑っちまったんだ。
頭の中では思い出がいっぱいが流れてたね。
大人の階段のーぼるー♪君はまだーシンデレラさぁー。
こんな感じだっけ?
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