拾ったのは犬でも猫でもなく赤ちゃんでした

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いやいやそんなはずない。 確かにここに入れたはず。 ……無い。 何度も何度も確認したが、そこにあるはずのソイツはいなかった。 そう……携帯がないのだ。 やっちまった、あれには家の鍵もついてる。 ……戻るしかないか。 「凛、どうやら俺は携帯を学校に忘れてしまったらしい」 俺は足を止めたのに凛は止まるそぶりを一切見せない。 「早く取ってきなさいよ、私は帰るけど」 言葉には優しさも見えない。 「取りには行く。でも一人だと見つけるのが困難かもしれない……だから!」 「嫌よ」 更には用件を言う前に否定をしてくる。
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