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寂しがりやのライオンが独りつり橋を渡る。
サバンナじゃみんなに嫌われ追い出されたのだ。
橋を渡った丘で出会ったのは
太陽によく似た姿をした奴だった。
ライオンは恐る恐る近づいた。
そいつは動かなかった。
怖がる様子は見れない。
そいつはただ動かなかった。
「お前は俺が怖くないのか?」
ライオンが聞いた。
そいつは動かなかった。
「逃げないでいてくれるのか?」
ライオンは聞いた。
そいつは、吹き抜ける風と共に一度だけ頷いた。
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