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僕は開いていたドアの隙間から、部屋を出ると階段を降りて行った。 ━━トントントン という、いつもより軽い足音と それにあわせて揺れる尻尾。 お母さんが今の僕の姿を見たらどんな顔するだろう……。 僕は喋れるのかふと疑問に思い、声を発した。 「ニャァ」 僕の喉からは、今の僕の姿形にぴったりの声が出た。 仕方がないので僕はゆっくりと、お母さんがいつもいる居間を覗き込んだ。 誰もいない……。 僕は部屋へと入る。
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