5人が本棚に入れています
本棚に追加
知らないわ、知らないわそんなこと。
貴方が今、此処に来るだなんて。
嗚呼、どうしよう。
綺麗にしなくちゃ。
でも、
どうしてかしら?
病気だった私の心が、
だんだん真っ白に染まっていくの。
心が「辛い」と
体が「痛い」と
もう言わなくなったわ。
それは貴方のおかげなのかしら?
貴方が居ない真っ暗な道を一人でさまようのは、知ってる道も平坦な道もまるで迷宮。
私は目が見えなくなったかのようになってしまうのです。
貴方が居ない時間はとても寂しく、いっそ死んでしまえたらなんて。
時が止まったように思考が止まる。貴方が居なきゃ何も出来ない。
心の病になると云う、脆い私。
その私の時を動かすのは、時計しかないのに。
同じデザインじゃなきゃ、イラナイわ。
だって、
素敵でしょ?
こんなにも待っていたのは迷宮時計。
ほら、
貴方が来る音がする。
-END-
最初のコメントを投稿しよう!