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して、ハルとやら、お主が本当に異世界の住人かどうか試させてもらうぞ
おいっ、あれを持ってくるのじゃ‼
横にいた召し使いはすぐさま、あれを持ってきた。
それは、どう見ても何の役にも立たなさそうな錆びついたボロボロの剣だった。
村長はそれを受け取り、それをハルに差し出した。
持ってみてはくれんかの?
ハルは『はい』とだけ答え、それを受け取った。
ハルの手に触れるやいなや、その剣はまぶしく光り輝いた。
その光はとても神々しく、思わず皆がそれに見入ってしまうほどだった。
そして、そこに現れた剣には先ほどの面影は微塵もなかった。
それは新品同様であり、刃は鋭さに満ちていた。
長さはハルに合わせたのだろうか。
少しばかり短くなっていた。
それはまるで、剣じたいに意思があるかのようだった。
それを見て、シューゼルも召し使いも、ただただ驚いていた。
そして、もっとも驚いていたのはハル自身だった。
しかし、村長だけにはなぜか特に驚きは感じられなかった。
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