私は執事

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「では智也様、ごゆっくりどうぞ。お荷物はお部屋に運ばせて頂きますので。」   「ああ、ありがとう。」   メイドはお辞儀をして部屋を出ていった。     「さてと…散歩でもしないか?」   「…うん、そうだね。」   (今は…藤堂さんもあの猫も忘れよう。せっかく智也が会いに来てくれたんだもんね。)   「私のお気に入りの庭に行こ!」   「ホントあの庭が好きだな、梨紗は。この屋敷に来ると絶対に行かされる……」   「なあに、嫌なの?」   少し困らせたくて頬を膨らまして言った。   「ふふ。違うよ…妬いただけ。」   「えっ?」   あまりにも智也が愛しそう見るため梨紗はすぐに目を反らした。   「早く行こ!!」    
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