序章

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 白い石造りの神殿内に何人もの高位神官たちが立ち並んでいた。 幾つもある吹き抜けの窓から、外の日差しが何本もの光の柱となって射し込む。 その光と白い壁や床により、室内でもかなり明るく見える。 そして、その中央――祭壇の前で跪く二人の人物の姿もはっきりと浮かび上がっていた。 一人は、薄い金髪を腰まで伸ばした神官衣の女性。 小柄だが、露出の少ない神官衣でもはっきりとわかるくらい見事なプロポーションをしている。 もう一人も女性で、黒い髪をポニーテールにしている。 胸当てなど軽装ではあるが、鎧を着ているので神官兵だということが判る。 先程の神官よりは成熟していないものも、凛々しく十分に魅力的な容姿をしていた。 二人の前には、司祭と思われる厳格そうな初老の男が聖典を片手に立っており、厳しい面持ちで二人に告げ始めた。 「聖天神官シルファ・エルネスト」 「はい」 シルファと呼ばれた薄い金髪の女性が柔らかく、しかしはっきりと返事をする。 「聖剣士マリス・アグレイア」 「はっ」 マリスと呼ばれた神官兵は、凛とした声で短く返す。    
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