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近くにいた高位神官がおずおずと大司祭に尋ねた。
「何だ?」
大司教が促すと神官は恐縮した様子で続けた。
「この様な大任……あの二人でよろしかったのですか? 」
神官の言葉に大司祭は二人が出て行った扉を見つめながら言った。
「そなたの言いたいことは解る。確かに二人は各々問題を抱えているが、他に実力の伴う適任者は居まい」
それを聞いて神官は押し黙った。
そして、大司祭たちと共に祭壇から出て行く際、神殿の入り口を見て小さく呟いた。
「『天災』に『凶剣』……それから、『殺神者』。……世界が揺れ始めているのでしょうか」
その小さな振動は空気を伝い神殿の外へと、広がって行った。
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