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「こんにちは、失礼します。」
可愛げな声がして病室の扉があいた。
誰かに見舞い客がきたらしい。
僕は他人事のように睡眠をとろうしていた。
「悟郎ちゃん。
プリン持ってきたよ。」
女の子達の見舞いの相手はどうやら、僕の様だった。
じっと見ると確かに見たことがあるようにも思えた。
「ありがとう。
でも、なんでプリンなん?」
僕が聞くと、
「個室にいるときにプリン欲しいと騒いだそうだね。梶谷先生に聞いたよ。」
と片方の女の子が答えた。
「しかし、悟郎ちゃんがプリン党だとはね。」
女の子達が笑っている。
どうやら、自分の意識がないところでは欲望のままに話していたらしい。
僕は顔から火がでる思いがした。
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