いきなりあの世行き

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「ねぇ、それよりみんなでプリン食べようよ。シェブランのプリンだから、美味しいよ。」 プリンを手にしていた真由美が今日子と靖子に声をかける。 手にしていた箱をベッドの開いたスペースに降ろすと箱を開けた。 『うわ~。奇麗~。』 三人の娘が中を見ながら声をあげた。 色とりどりなフルーツがトッピングされたプリンでシェブランでも有名なプリンだった。 ちなみに『シェブラン』とは、ここいらでは有名な洋菓子の店である。 女の子でこの店を知らない子はいないくらいだ。 まぁ、僕としてはトッピングのないシンプルなもののほうが好みなのだが……。 『いただきまぁ~す』 三人はプリンを手に取り、見舞っているはずの僕より先に食べ始めた。 「あま~い。」 「おいし~い」 「最高!」 しかし、女の子ってものは甘いものを食べる時にはほんとに幸せそうな顔をするもんだ。
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