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隼人は紫電に、剣の構え、打ち込みなど、基本の動作を習った。
最初は『剣なんて握ったことないよぉ……』と言っていた隼人だが、徐々にそれなりになってきた。
いつしか陽は落ち掛け、空一面をオレンジ色に染めていた。
「よし、隼人、今日はこれくらいでいいだろう。また明日も同じくらいの時間に来い」
『はぁ……はぁ……』
隼人は言葉を発せないほど息切れを起こしていた。
「俺は先に帰る。隼人も晩飯までには帰ってこいよ」
『はあぁ……わかった……』
「それと、メシ食い終わったら俺の部屋に来い。お前を鍛える理由と昔話をしてやる」
そういうと、紫電はそこから去った。
「隼人、おつかれさん」
隼人が鍛えられてる様子を、ずっと見ていたセツナが、隼人の隣に来た。
『あぁ……セツナ。先に帰ってもよかったのに』
「寂しいこと言うなよ。また明日もやるんだろ?」
『やるだろうね……じいちゃんやる気満々だったから』
「じゃあ明日も来るよ」
『わかった』
2人は約束を交わし、別れた。
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