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隼人が猫の方を見ると、猫は空をボーッと見つめていた。
改めて見ると綺麗な猫だ。銀のフサフサした毛並みに、薄緑色の目。そして時折動かすフサフサの尻尾が可愛かった。
視線を猫から空へ切り替えると、どこからか
「君も1人ぼっちなのかい?」
と、声が聞こえた。
隼人は辺りをキョロキョロと見回すが、そこには誰もいない。
いるのは……
猫だけ───。
隼人はまさかと思い、猫を見つめる。すると猫も隼人の方を見つめ返す。
そして猫は
「聞こえなかったかな……」
と、寂しそうに言った。
(……この猫……言葉を喋れる……?)
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