幼き日

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『じいちゃん、神猫ってなんだ?』 隼人は祖父に聞く。 「神猫はなぁ、俺たちが生まれるずーっと前から生息していたと噂されてる猫だ。神の使い…とも言われている。それと神猫は、心が限りなく純粋な奴の前にしか現れない……という噂も聞いた。噂だけの存在と思っていたが……実際に逢ったと聞いたのは、隼人、お前が初めてだ」 「ちょっとおじいさん、あまり隼人が調子に乗るような事言わないでくださいよ……」 祖父の話に水を差すように母が口を挟む。 「玲子、おまえ、自分の息子の言うことくらい信じてやれや」 「……でも」 「隼人、俺は信じるさ」 『……じいちゃん、ありがとう!』 祖父はニコっと微笑み、隼人の頭を軽く撫でた。
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