434人が本棚に入れています
本棚に追加
「所で隼人、おまえ今いくつだ?」
祖父が隼人の頭を撫でながら聞いた。
『今5歳だよ』
「5歳……そろそろか」
祖父は急にマジメな顔をし出した。
「隼人……明日の朝、村の端に流れてる河原に来い」
『遊んでくれるの?』
祖父は返事をしないで、ニコっと微笑んだ。
食事を終え、隼人は寝室へ行き、横になる。
するとヒソヒソとしゃべり声が聞こえる。
「おじいさん、隼人はまだ5歳ですよ? ちょっと早いと思います……」
「そんな事はない。俺は4歳の頃に初めて剣を握った。遅すぎるくらいだ」
「でもあの子には、まだ荷が重すぎます」
「いいや、俺が隼人を鍛える。無理はさせないつもりだから大丈夫だ」
剣……鍛える……。一体何を言ってるのだろう。
とりあえず明日、河原に行けば答えが解るはずだ……。
最初のコメントを投稿しよう!