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「それは……
『いずれ、封印が弱まった時に、新たに神属性の者が現れる。その者ならば狂い神を滅ぼすことができるかもしれない。そして、その者は全ての神々を従えし者となり、精神的な支えになる』
と。
だから、予言が成就しようとしているこの時に、何かあっては困るんだ」
「しかし、それが私だという証拠はどこにもありません」
信じられないクリスはケインの言葉に即座に反論する。
「神属性は過去に初代ギルドマスターただ一人。貴女が二人目だ。
ギルド入隊のとき、属性審査がどうしてギルド本部のみなのか知っているか?」
ケインは答えになっていない答えを返す。
「一番精密な魔力測定用の水晶が本部に置かれているからと聞きましたけど」
クリスは審査前に聞いたことを思い出しながら言った。
「半分はそんな理由だな。だが、残りの半分は…………神属性の持ち主の早急な発見だ。
代々、水晶の反応が言い伝えられている。
自分の測定時の反応は覚えているか?」
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