依存症

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          どさり、という鈍い音と共にメイルの体は床に落ちた。 「――お母さん……っ!!」 バルドはメイルに駆け寄ろうする赫頭巾の手を左足で踏み行動を阻止した。 「これが生きてるだなんて笑わせんじゃねぇよ」 鼻で笑い赫頭巾の手を強く踏み付ける。いきなり突き付けられた真実、それは赫頭巾にとって鉛のように重くのし掛かった。表情を変えずに涙を流した赫頭巾はまるで壊れた人形だった。
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