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一本の電話
私が3歳の時でした…
朝、母親が私をお隣りさんの家に預けて、
母「亜由美、今日ママはお腹の子供の病院に行くから、おばちゃんの言う事を聞いていい子にしててね。」
私は元気よく返事をし、母を見送りました…
それから、おばちゃんにお昼に私の好きなオムライスを作ってもらい、ニコニコしながら食べていたら、おばちゃんの家に一本の電話が…………
父からでした…
おばちゃんは驚きの声と同時に受話器を落としました…
私はどうしたのか分からず、ただおばちゃんを見ていました…
すると、おばちゃんが私の方を向き…
おば「亜由美ちゃん………ママがぁ…」
と、言ったあと膝から崩
れ落ち大きな声で泣いていました…
私は何も分からぬまま、おばちゃんに寄り添いました。
その後、父親がおばちゃんの家に来て私を迎えに来ました…
何故か、父親は元気がありませんでした…
父「亜由美…ママが病院にいるんだ…一緒に行こうね…」
亜由美「うん♪お腹の赤ちゃんの病院でしょ♪行く♪」
父「違う病院なんだ…ママ怪我して救急車で運ばれたんだ…」
亜由美「ママどうしたの?」
父「ちょっとな…」
と言いながら、泣いていました。
それから、父親と病院に行くとそこには、おばあちゃんや、親戚のおじさんとかがいました…
父は、深々とおじさんにお辞儀していました…
おじさんは父の肩を叩き泣いていました…
私は何がなんだか分からず父親の手を強く握っているだけでした…
それから、父が部屋の前で立ち止まり、ドアノブに手を掛けゆっくりと回しました…
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