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放課後,帰る方向が同じの悟と直弥は,一緒に学校を出た。
『お前,あの噂話信じてるか?』
直弥が尋ねる。
「現に,他校の生徒がやられてるからな。信じるしかないだろ。お前は信じてないな。」
笑いながら話す。
『自分が見た訳じゃないから,簡単には信じられないな。』
直弥も笑いながら返す。
「俺,今日寄るとこあるから,ここで。」
『おう,じゃあ明日なー。』
そう言って悟と別れた。
刹那,後ろから嫌な視線を感じた。
『もしかしたら,殺人鬼かも。』
そう思い,俯きながら耳を塞ぐ。
傍から見ると,変な子どもと思われるかもしれない。
だけど,命が懸かっている。人目なんて気にしていられない。
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