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翌日 ―――5年3組の教室――― 「昨日,直弥君がやられたんだってね」 友美が悲しみに溢れた声で話す。 一部のクラスメイトは涙を流している。 「犯人,まだ捕まってないらしいぞ。」 「怖いよね~。」 「帰り道は気を付けなきゃね~。」 クラスは,例の殺人鬼の話で持ち切りだ。 放課後,悟が帰宅していると,目の前に真っ黒なマントを着た人影が現れた。 悟は,咄嗟の出来事に対応出来ず,その人影と目を合わせてしまった。 その姿を見て,悟はハッとした。 殺人鬼の正体は………………… ……………クラスメイトの俊也だった。 俊也は,悟にも容赦なく襲い掛かる。 急に目の前が真っ暗になる。 悟は,目があったであろう場所を触ってみた。 空っぽだ。目玉が無くなっている。 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 悟の叫び声だけが響き渡った。 例の殺人鬼……………俊也は,いつの間にか居なくなっていた。
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