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「また、背が伸びてる!」
愛果は一瞬俺を睨む様に言った。
「みたいだね…」
微笑んで言葉を返した。
すると、愛果の拳が腹にめり込んだ。
「ぐっっっ!」
前のめりにしゃがみこむ。
「あぅ~!痛そう…」
桂太が顔を歪め、崩れていく俺の横でそう言葉を漏らした。
「誠犬のくせに背が伸びるなんて!生意気よ!」
「ご…ごめん…」
腹を抑え、愛果を見上げて言った。
愛果は怒った様に俺を見て振り返り教室を出ていった。
「相変わらず、キッツイなぁ、愛果は…誠、大丈夫か?」
桂太が手を差し出した。
俺は桂太の手を取り、立ち上がった。
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