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ユウタ「どうぞ。」
書類から目を離すことなく、言った。
俺は書類を手にしたまま、戸とは逆の窓の方に向きを変えた。
イッセイ「まだ仕事をしてるのか?」
ユウタ「あぁ~。あと1時間でキリをつけるつもり。」
イッセイ「おまえ、この頃、顔色が悪いけど大丈夫なのか?」
ユウタ「病院には週末行ってるから、大丈夫だ。」
イッセイ「無理するなよ。」
ユウタ「ありがとう。お疲れ。」
元宮が戸を開け、理事長室を出て行く音と共に、机側に向きを変えて、ため息をついた。
いつからだろう、元宮を一人の男として見るようになったのは。
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