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「あれ川島くん？ さっき教室にいなかった？」
残念でしたねそれはルパンです。さあ先輩、捕縛してきて下さい
「……無理だよ。こんな足じゃ走れない」
……あんた100メートル11秒台でしょうが
「さっき川島くんに足引っ掛けられて複雑骨折したのよ。覚えてやがれ」
よもや複雑骨折した人に恫喝されるとは思いませんでした
「まあ、いいわ。そこをどきなさい」
嫌です
「なぜ」
落ち着いて聞いて下さい。僕が今踏みしめているのは、実は地雷らしいんです
「地雷……うへ」
笑わないで下さい。今警察がこちらに向かっています。先輩はここから一刻も早く逃げて下さい
「じゃーね」
ちょっと待って下さい
「なによ」
……なんだか、軽くないですか。あなたは死なないわ、私が守るもの。ぐらい言えないんですか
「オタクだねー。わかったわかった」
すいませんお願いします
「……私は死なないわ、今すぐ逃げるもの」
なんですかそれは
「決意表明」
……はあ、よーくわかりましたよ。もういいです
「わかってないよ」
わかりましたよ
「数学の櫻井って不倫してるんだってさ、知ってた？」
知ってます
「私外反母趾なんだよね、知ってた？」
知ってます
「私川島くんの事ずっと好きだったよ、知ってた？」
えこぱっ
「嘘だよッ！！！！」
……ええー
「うはは！ なに今のリアクション！ えこぱっ！ えこぱっ！」
……死んでやる！ 先輩もろとも木っ端微塵にしてやる！ あの地球人のように！！
「誰のことだーーーー！！ ってもうとっくに離れてるじゃんか。バカやってないでさっさと帰ろうぜ」
……にゃー。
「はいはい川島くんは愉快だねー可愛いねー」
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