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それは、事実。 ただそれだけ。     誰が言ったとか、どういう流れでとか、そんなこと覚えていない。     もしかしたら僕では無いのかもしれない。 勝手な想像かもしれない。    でも、確かめる術なんか無い。       『あんたが産まれてから母さんの具合悪くなったんだよ』       いつまでも、脳裏に焼き付いて離れない言葉。     誰が言ったのか、きっと他意は無い。 ただの事実。       じゃぁ僕は、産まれてこないほうが良かったの? 僕はいらない子? 僕の存在意義は何? 僕、いないほうがいいのかな?           傷ついたりしない。 傷ついたとか思わない。       痛いのはきっと… 好きだから。 大好きなんだ本当は。         この腐りきった世界の全てが。           だからお願い、否定しないで。 僕を否定しないで。
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