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しばらく沈黙した後、組長が口を開いた。
組長「…おまえ、自分でケジメつけるつもりか?」
俺「…はい、そのつもりです。」
組長「そうか…。ところで、佐藤よ。」
俺「はい。」
組長「世の中には、新聞やテレビなんかにゃ上がらねぇような事件が、山ほどある。逆に言えば、新聞に載ったりテレビで取り上げられる事件てのは、氷山の一角だ。」
俺「?」
組長「何が言いてぇか、判らねぇか?」
俺「…つまり、闇に消える事件もある…そういう事ですか?」
組長「…まぁ、そういう事だ。そこまで理解してんなら、俺が何を言いたいか、判るな?」
俺「…はい。今回の一件も…。」
組長「…そういう事だ。」
その頃、探されているふたりのうちのひとりである龍平はというと…。
loveの元店長、悟と電話で話していた。
話の内容は、もちろん…。
悟「…それで、どう考えているんだ?」
龍平「そいつを探し出します。」
悟「しかし、表立って行動すれば、さらに被害が拡大する可能性が…。」
龍平「でも、どうしても俺は!!…俺は、優奈をそんな目に合わせた奴が!!」
悟「…龍平…。」
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