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私がまだ学生の頃、どうしても欲しいモノがあって、せっせとお金を貯めて自分の誕生日に自分で贈り物をした。
待ち遠しくて待ち遠しくてたまらなかった。
その日は朝から早起きして、玄関のベルが鳴るのを心待ちした。
ピンポーン♪
(来たっ!)
『はーい!』
バタバタとせわしく靴を履き、慌ててドアを開けた。
『お待たせしました~。はい!ご注文いただいたワンちゃんです。』
『わぁ~!』
自分の誕生日に犬の贈り物。
何が起きたのかキョトンとした顔だった。抱き上げると小さい尻尾を元気に振ってたくさん顔にキスしてくれた。
自分が望んだ出会いだったけど、この子は私と出会った事を喜んでくれてたのかな……?
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