僕と君の

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「君は、僕といて楽しいかい?」 「なぜ、そのようなことを聞かれるのでしょうか?」 君は、磨いていたティーカップに目を落としていった。 「だって、何十人といた召使いは、もう君しかいないよ」 僕は、ティーカップに砂糖を入れてカチャカチャと混ぜる。綺麗な紅色。やっぱり君は紅茶を入れるのが上手だね。 「あなた様に仕えるのが仕事なので」 君らしい答えだね。 「じゃあさ、よかったの? 僕なんかに仕えてさ。僕の夢についてきて」 「良いから仕えているのです。良いから、ついていってるのです」 「ふーん・・・なら良いけど」 「はい」
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