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「あの……」
(そろそろ笑いやんでもらいたいんですけど……)
龍樹は目の前で笑い続ける男に呆れたまなざしをおくる。
そんな龍樹の視線に気付いたのか、笑いを止めて男は真剣な表情になった。
「そうであったな。すまない。儂は少し礼儀に欠けていたのかもしれぬ」
男の言葉に龍樹は軽く目を見開いた。
なにせ、不意打ちで人に刀を向けてくる男だ。
そんな男が自分の非を認めるなんて思わなかった。
「では改めて名乗ろう。儂の名は、織田上総介信長」
「はぁ!?」
龍樹はそのままの体勢で固まった。
(……織田、織田信長だって!?ありえねぇ!!)
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