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「龍樹(りゅうき)!この点数はなんじゃ!!」
部屋で優雅に漫画を読んでいた龍樹は、廊下から聞こえてくる大声に顔をしかめた。
(祖父ちゃん、廊下の床が抜けるよ……)
龍樹の家は築100年の伝統のある家だが、実情は雨漏りはするし、床は軋むというオンボロ家屋だ。
そんな廊下を齢80だというのが信じられないくらい元気な祖父が走ってくる。
部屋の襖を息を切らした祖父が力一杯開けた。
「祖父ちゃん、そんな力任せに開けたら戸が壊れるって!」
龍樹が言い終わる前に、襖が外れて倒れた。
(ああ。言わんこっちゃない。うちのボロさを考えてよ……)
また襖を直さなければならないことを考え、龍樹はため息を吐いた。
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