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「龍樹、儂の言いたいことはわかっておるな?」
「はい……」
心の中では、そんなのわかりたくないわ!!と思いつつも、逆らえない何かを感じて、龍樹は渋々頷いた。
「じゃあ、頼むぞ。ついでにあの中にある書物で少し勉強するがよい」
祖父はそれだけ言い残すと、颯爽と部屋から出ていった。
(……っていうか、この襖どうすんの?)
嵐のように、問題事ばかりを残していった祖父を恨みつつ、龍樹は目的を果たすべく部屋を出た。
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