おみずのおんな

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そう美麗に言われた日、あたしはお母さんに尋ねた。 「おみずはきたないの?」と。 お母さんはただ目を丸くしてあたしを見ていた。 そして何も言わなかった。 だからあたしは思った。 『おみずは汚いのだ』と。 『答えられないということはそうなのだ』と。
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