35人が本棚に入れています
本棚に追加
国民が団結して、城へと向かって来る
長い戦いで疲れ切った兵士など、敵ではないと嘲笑うかのように
遂に城は囲まれた
けれど僕は冷静だった
「王女、このままでは貴女が捕えられてしまいます」
僕が言うと彼女はピクリと肩を震わせた
「これは僕の服です
どうかこれを着てお逃げになってください」
「で…でもッ…!」
彼女は目に涙を溜め渋る
おそらくこれが何を意味するのかわかったのだろう
でも僕は構わず服を押し付ける
「いいから早く」
彼女は渋々といったように服を受け取り着替えた
僕は彼女の着ていた服を着る
最初のコメントを投稿しよう!