終焉

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国民が団結して、城へと向かって来る   長い戦いで疲れ切った兵士など、敵ではないと嘲笑うかのように   遂に城は囲まれた   けれど僕は冷静だった   「王女、このままでは貴女が捕えられてしまいます」   僕が言うと彼女はピクリと肩を震わせた   「これは僕の服です どうかこれを着てお逃げになってください」   「で…でもッ…!」   彼女は目に涙を溜め渋る   おそらくこれが何を意味するのかわかったのだろう   でも僕は構わず服を押し付ける   「いいから早く」   彼女は渋々といったように服を受け取り着替えた   僕は彼女の着ていた服を着る
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