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「貴方…に…逢えて…よかっ…た…」
途切れ途切れに言葉を発する彼女
僕は涙が止まらなかった
いや、止める事を忘れていた
「さよう…なら」
彼女は最後に笑ってくれた
笑顔のまま、息絶えてしまった
「ぅ…うわぁあああああ!」
僕が殺した
初めて好きになった彼女を
血塗られた両手を見ては涙が溢れるだけ
還らぬ人となった彼女を井戸の中に入れ僕は走り出す
任務は遂行した
でも涙は止まらない
僕は去り際に呟いた
「さようなら…貴女が好きでした…」
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